推薦文献 2.対人スキル周辺知識

コミュニケーションについて直接書かれている本ではないが、密接にかかわるトピックを扱っている書籍。

ステータス・ゲームの心理学: なぜ人は他者より優位に立ちたいのか 「ウィル・ストー, 風早 さとみ (翻訳)」

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ステータス(地位)は人間にとって本質的に重要。これを理解せずに人と社会とコミュニケーションを理解することはできないだろう。マウンティング合戦に疲れた人にもお薦め。なぜ,どのように人は優位性を得ようとするのか解説してくれる。

STATUS AND CULTURE――文化をかたちづくる〈ステイタス〉の力学 感性・慣習・流行はいかに生まれるか? 「デーヴィッド・マークス,黒木 章人 (翻訳)」

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ある人を形作る文化が集団内での地位を定める、また地位への欲求が文化を変化させることなどを解説している。地位と文化のダイナミクスの理解は、政治から生活まで、あらゆる人間活動への理解を助けてくれるでしょう。

観察力を磨く 名画読解 「エイミー・E・ハーマン, 岡本 由香子 (翻訳)」

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視覚による絵画鑑賞技術についての本だが、あらゆる分野、コミュニケーションにも応用可能です。探偵のように観察し推理し洞察を得るそのプロセスは論理的で優れていて、私のコミュニケーション理論に大きな影響を与えました。

事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学 「ターリ シャーロット, 上原 直子 (翻訳)」

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科学的な根拠や事実では人を説得することは困難である。人は理屈ではなく感情で動くとよく言われることが、それを科学的に説明している。

音と脳――あなたの身体・思考・感情を動かす聴覚 「ニーナ・クラウス / 伊藤 陽子 (翻訳)」

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音楽を聴いたり演奏したりすることにでメロディの識別が上達し、それが会話にも好影響をあたえるとの記述は重要。声のピッチとリズムは会話の基礎である。私は読後ピアノと歌の練習を始めました。

APD「音は聞こえているのに 聞きとれない」人たち ―聴覚情報処理障害(APD)とうまくつきあう方法 「小渕 千絵」

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言語障害ではないのにもかかわらず人の言っていることを理解するのに時間がかかる人は、地頭が悪いのではなく、APDかもしれません。私自身もAPDの可能性があります。

モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた 進化心理学が教える最強の恋愛戦略 「タッカー・マックス, ジェフリー・ミラー」

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モテ男の特徴には進化に基づいた理由があり、それを明らかにして再現しようぜ、って本。女性にもお勧めします。進化心理学の推論は胡散臭くなりがちですが、本書は概ね正しいように思います。

論理で人をだます法 「ロバート・A・グーラ山形 浩生 (翻訳)」

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論理的であるように思えて筋が通っていない、いわゆる詭弁を網羅的に解説しています。いくつかの類書でこれが秀逸。騙されないためのリテラシー向上のために。論理について学びたいなら論理トレーニング101題 反論の技術

アンコモンセラピー: ミルトン・エリクソンのひらいた世界  「ジェイ ヘイリー (著)/ 高石 昇, 宮田 敬一(翻訳)」

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伝説的な催眠療法家ミルトン・エリクソンのエピソードは凄すぎて全く参考にならない。が、(特殊な)コミュニケーションを極めた達人であればこんなこともできるのかと、コミュニケーションの可能性を広げてくれる。

コールド・リーディング──人の心を一瞬でつかむ技術 「イアン・ローランド, 福岡洋一 (翻訳)」

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コールドリーディングとは 、事前情報のない相手について、ボディランゲージや話し方、何気ない会話などで相手のことを洞察する話術のこと。高度だが、占い,尋問,セールスだけでなく、すべてのコミュニケーションで使える。

皮膚ガスのはなし 体臭は心と体のメッセージ 「関根 嘉香」

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体臭(の原因になる皮膚ガス)についての珍しい本。匂いもコミュニケーションの経路の一つだと私は考えています。それは何もしなくても身体の情報を周りに報せています。

皮膚は「心」を持っていた! 「山口 創」

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科学的検証に疑問は残るが、皮膚が想像以上に心と関係していることには説得力がある。皮膚が変われば感情も変わるし、その逆もしかりである。本書の知見を直接コミュニケーションに生かのは難しいが、人の心を理解する一助になるだろう。